「どんな馬鹿でも間違った使い方をしてしまわないよう道具を設計しよう、なんて言う人は本物の馬鹿の創造力を見くびっている」を英訳しなさい。

元々は "foolproof" (= 間違い防止) という設計思想の達成の難しさを教えるための警句で、"fool" という言葉には単に「馬鹿」という意味以上に、「人間なら誰でも、焦ってたり寝不足だったりすると愚かなミスをするんだから、人は誰でも『愚か』だという前提で作らねばならないのだ」という設計思想が込められています。例えば USB プラグは上下逆に挿すのが非常に困難な形状になっていますが、これは焦ってても上下を間違えさせない foolproof 設計です。上の例文も、わざと印象に残るようシニカルな言い回しをしてはいるものの、わりと真面目な文章です。原文は

Never underestimate the ingenuity of fools. (馬鹿の創造力を見くびってはならない)

だけなのですが、これだけだと foolproof との関連が分からないので、上記のような文にしました。それから英語で foolproof だと意味が自明なのですが、日本語だとそれほど自明でもないので前半部を説明的にしました。

正答例

Those who tell us to design our tools to prevent every fool from misusing it underestimate the ingenuity of fools.